~畑活動に向き合って気付いたこと~
私たちは、
「自分も仲間もそのままを楽しめる場所」作りを目指し、集まって発足しました。
ケンカや言い合い、ちょっと危ないことだって、
自分の氣持ちや相手の想いをいっぱい感じることが大事な経験だと考えています。
また、社会性は、乳幼児期に子ども同士の「輪」の中で深く体得出来ていく、と、それを実現できる「森のようえん てとて」の開園を夢見て、前身である親子組ぱちぱちを始めました。できることから少しずつ取り組んでいます。
このぱちぱちの「輪」を、共通の想いを持ったママたちと創り広げていくため、LINE@の登録制にして、ゆるやかに進めている形です。
いつかは、
「地域全体の大人で地域全体の子どもを見守る。地域は大家族。」
が理想ですo(^-^)o
大きな船に例えると、現時点では私たちスタッフは、舵を切る大切な役割を担っています。
(もちろん皆さんにも、参加者から乗組員へとゆくゆくは変わっていただき、みんなで大海原へ出たいです!)
その乗組員として今回、私たちが気付いたことがあります。
それは、
子育て中、というきっかけを通してご縁をいただいたわけなので、
子育てを通して学んだことや知ったことを互いにシェアし深めたり、取捨選択したりしていくことで、子育てがより楽しく豊かになっていけるのではないか、
私たちには、その発信源としての役割もあるのではないか、
ということです。
その一つが今回の畑活動です。
衣食足りて礼節を知る
とも言われるように、衣食住は私たちの生活の基本であり、
特に食については昨今、様々な情報や問題が飛び交っています。
そんな中、私たちスタッフで生まれた共通意識が、
安全で安心できる食べ物を知りたい、作ってみたい、でした。
そこで、「固定種の苗と種」に挑戦してみよう、となりました。
固定種は、在来種、自家採種とも言われます。
一方、日本で現在流通している野菜、苗はほぼF1種と呼ばれるものです。
固定種とは。
毎年、できた作物から種を「自家採り」したもので、地域の土地に適した形で、年月をかけて形質を固定化していきます。
できた種を翌年に蒔けばまた同じ形質をもった野菜が収穫できます。生命の多様性はしっかりと残っているので、形や重さが不揃いだったり、生育速度に差があったりしますが、風味豊かな、個性ある野菜になります。
しかし、この「固定種」は大量消費の時代の流通には向かないため、昔ながらの野菜は減り、F1種へ移行していきました。
F1種とは。
1代目(F1)は、1代目の形質だけを目的とする都合の良い優性形質が得られるものです。
F1種の作物から採取した種を翌年利用することはできません。
なぜなら、F1世代を交雑すると、F2世代では隠れていた劣性形質が出現し、求めている形質を得ることができないからです。
その為、F1種は1度限りの収穫で、農家は翌年以降、また種を種苗会社から買い続けなければなりません。
効率化、商業化により市場を占めてきたF1種。大量生産・大量消費、消費者のニーズを支えてきました。
バラの棘のようないぼのついた胡瓜や茄子は流通に向かないとスーパーには置かれなくなりました。
このような中で私たちは、人間も自然の一部だと想いを馳せると、
現代の人間社会でも多様性に目が向けられてきたこのときに、
1代目だけ優勢で2代目劣勢になる種を積極的に選択していっていいんだろうか?と思ったのです。
そこで、固定種の種や苗を販売してくださっている所を探しました。
警鐘を鳴らす想いで、信念を持って発芽率が安定しない固定種の苗を販売してくださっているところもありました。
そんな中で今回私たちはなんと、新しく加わってくれたスタッフの知り合いの知り合いというご縁で、その固定種を分けていただけることになったのです。くっきー、本当にありがとう。
それは、はるばる出雲からやってきました。
送ってくださった方は、
“出雲イセヒカリの会”の代表をされていらっしゃいます。
「イセヒカリ」とは。
十数年前に伊勢神宮の境内にある田んぼに突然現れた新種の稲。
台風の直撃で他の品種が全滅したときもこの品種だけは倒れずに残ったと言われています。知る人ぞ知る「神様の贈り物」として全国に大切に広められているというもの。
お米は今回お願いはしませんでしたが💦
伊勢から出雲に。出雲から東京湾岸にー。
由緒ある土地からのご縁、ありがたく大事にしていきたい想いです。
それからさらにもう1つの挑戦があります。
「無農薬、無肥料栽培」です。
様々な細かい定義がありますが大別すると「自然栽培、自然農法」 の一つです。
農業には、肥料と農薬が必須では、と思う方も多いかと思います。
ですが、ミミズや虫、微生物が多く生きられる「生きた土」は、肥料が無くとも作物は強く育ってくれます。
農家さんのお仕事は、土作りから始まっているのです。
そこまで知ると、
畑活動=「お世話と収穫体験」
だけではスーパーから野菜を買ってくることとあまり変わらないと思ってしまったわけです。
食べ物は、スーパーやお店で買って調理するだけではなく、
種の段階から存在していること、
心を込めて、自然と向き合って育んでこそ、
ありがたく「いただきます」と実感でき、
それを子どもたちと共に大人が感じていきたいと考えています。
長くなりましたが、皆さんと一緒に畑活動をしながら、
学び、考え、肌で感じていける場に出来たらと思っています。
私たちもまだまだ経験が少なく、今から学んでいくことばかりです。
ですが、取り組んでみること、考えてみること、が大切なのかなと思っています。
よろしくお願いします(*^-^*)